1.『1Q84 BOOK1』
村上春樹・著(日) 施小煒・訳 南海出版公司 2010年5月初版
中国の村上春樹ファン待望の『1Q84』簡体字版の登場だ。BOOK1の初版の発行部数は120万部(中国メディア)。
発売早々、『新京報』の週間ベストセラーでは第2位(5月27日~6月2日)を記録、6月中旬は第1位(6月10日~16日)に躍り出た(上述レポートをご参照ください)。
2.『杜垃垃3:我在這戦闘的一年里』(杜拉拉3:私のこの戦闘の1年で)
李可・著 江蘇文芸出版社 2010年5月初版
3.『色眼再識人』(“色眼”で再び人を知る)
楽嘉・著 天津教育出版社 2010年5月初版
話題書『色眼識人』の第2弾。サブタイトルに「性格色彩読心術」とある。「色眼」とは「人のカラー(色彩)を見分ける目」ほどの意味。
本書では、自分や他人の性格に基づく「性格カラー」を分析し、深層心理を知った上で、上司や顧客、ライバル、恋人、家族など、周囲の人たちとのよりよい関係構築法をさぐる。
「性格カラー」のチェックと解読の手帳つき。
4.『藏地密碼8』(チベット・コード8)
何馬・著 重慶出版集団 2010年6月初版
チベット仏教1000年の秘史を尋ねる「百科全書タイプ」の長編小説。歴史、地理、科学といったさまざまな角度から、チベットの神秘のベールを剥がしていく。シリーズ全体では、売り上げ合計が300万冊を超えたという大ベストセラー。
5.『好媽媽勝過好老師』(よい母はよい教師に勝る)
尹建莉・著 作家出版社
6.『低碳生活指南』(ローカーボンライフ指南)
中国21世紀議程管理中心など編 社会科学文献出版社 2010年4月初版
「低炭素経済」(ローカーボン経済)や「低炭素生活」(ローカーボンライフ)という言葉が中国でも話題になっている。二酸化炭素や汚染物質の排出を抑え、エネルギー消費の削減をめざす経済やライフスタイルのことだ。
中国でも2009年11月25日の国務院(政府)常務会議で「2020年までにGDP単位当たりのCO2排出量を05年より40~45%削減することを目指す」と決定している。本書はそれに基づく一般向けのエコライフ・ガイドとして発売された。
地球の気候変動、温室効果ガスなどの基礎知識をはじめ、「木綿や麻など自然素材の衣服を選ぶ」「衣服はできるだけ手洗いしよう」「太陽エネルギーを利用してお湯を沸かす」「旬の野菜を食べる」「節水のススメ」など、身の回りから取り組めるエコライフの知恵を紹介。
7.『九種体質使用手冊』(9種の体質使用手帳)
王琦・著 北方婦女児童出版社 2010年5月初版
北京中医薬大学の王琦教授が、中医学をベースに人間の体質を「A~I」の9つに分類。その上で、それぞれの体質に適した健康養生法を解き明かす。
例えば、E型は「痰湿体質」であり、太りがちで、高血圧、冠状動脈性心臓病、糖尿病などを患いやすい。そのため食事療法や薬茶などを取り入れた体質改善を!と説く。
「自分の体質を知り、生命のパスワードを探し、健康的な体の主人になろう」と本書は伝える。
8.『大懸疑』(大サスペンス)
王雁・著 大衆文芸出版社 2010年4月初版
人気のネット配信小説を書籍化。今年3月末に中国の店頭に並びはじめ、これまでに初版2万5000部が完売して、現在増刷中だという。
モンゴル帝国の初代皇帝チンギス・ハンと、そのシャーマンとの間で神権と王権をめぐる争いが起こった。残されたのが、神秘のラクダの皮の書物。
数百年後の現代、これを手にしようとコレクターや考古学者、ブローカー、投機家、盗掘者、法医学者、刑事らが百方手を尽くして追跡する。スリルとサスペンスに満ちた冒険活劇が繰り広げられていく。
9.『歴史是個什麼玩意兒3』(歴史って何だろう3)
袁騰飛・著 寧夏人民出版社 2010年4月初版
10.『老実贏天下:趙章光評伝』(真面目さが天下に勝つ:趙章光評伝)
王春元・著 人民文学出版社 2010年1月初版
日本でも知られる漢方育毛剤「章光101」ブランドを生み出し、育毛の一大メーカーを築いた趙章光氏の評伝。
還暦を過ぎてなお、新ビジネスをはじめて成功し続けている趙氏。その長年にわたるビジネスパートナーや友人、部下たちに「なぜ、趙氏と101について行くのか?」と聞くと「温厚で、誠実だから」と口をそろえるという。
知られざる趙氏の人となりと、中国ビジネス史に刻まれるブランドの魅力を探る。
|